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特許から見る各固体水素素材の違い④

本発明者らは、製品の品質を安定させるために、炭酸カルシウムの層間等において水素源となる有機物の量と組成を制御する方法を検討した。より具体的には、炭酸カルシウムに水素化合物を保持させる方法を検討した。その結果、天然物由来のゼオライトや、珊瑚や牡蠣殻、卵殻カルシウム等由来の重質炭酸カルシウムでは、これらの細孔や間隙に、水素化合物の分子が浸透せず、これを焼成しても十分な量の水素ガスが保持されなかった。一方、晶析法により生成される沈降炭酸カルシウムは、水素化合物を多く保持させることができることを見出した。そして、前記沈降炭酸カルシウムに水素含有化合物を保持させて焼成することで、前記沈降炭酸カルシウムに含有する水素ガスの量を一定に保つことが出来る事を見出し、本発明を完成するに至った。